はっきりしすぎ!
はっきりしなければ気がすまない若者が増えています。コンピュータに適応しすぎるとそのようになる傾向があるようです。
「コンピュータ過剰適応型」の若者が増えている、といわれます。
これは心理学的に見た言い方で、何のことかよくわからないでしょう。
「コンピュータ過剰適応型」の若者とは、「白黒をはっきりつけたがりすぎる」若者たちのことを指します。
小学生ぐらいのときに、「誰が何時何分何秒にそんなことを言った?」なんておどけて言う友達はいませんでしたか?また自分自身幼い頃そんなことを言っていませんでしたか?
ここまでではなくとも「コンピュータ過剰適応型」の若者は、何をするにしてもはっきりさせなければ気がすまない、それこそ「何時何分何秒にどうするのか」示されないと気がすまないのです。
なぜそんな若者のことを「コンピュータ過剰適応型」と呼ぶのでしょう?
これは、コンピュータの性質に間違った順応をしてしまっているからです。
コンピュータは1か0かしかありませんよね。つまり「正しい」か「間違っている」かの二つであり、「どちらでもない」という曖昧なゾーンは存在しないのです。
ですが、実生活ではどうでしょう?
たとえば対人関係。何もかも「白か黒か」で表現できるでしょうか?
出来ませんよね。
人との会話など、曖昧なところだらけといっても良いでしょう。これはいわば当たり前のことなのですが、コンピュータに順応してしまっている若者は、その「当たり前」の曖昧さがわずらわしいものだと感じてしまうのです。
コンピュータが使えなければならない世の中になっているのは事実です。ですが、しっかりとコンピュータ以外の、現実世界にも目を向けなければ真っ当な「人間」として成長することは出来ないのです。