親子のはじまり

 人間に鳥のような「すり込み」効果はありません。  でも赤ちゃんとお母さんは早く対面し、長く一緒にいた方が良い親子関係が築けるのです。



 心理学を知らない人でも、「すり込み」という現象について耳にしたことはあるのではないでしょうか?

 インプリンティングとも言われますが、生まれたてのひな鳥は実際に自分の親かどうかにかかわらず初めて見た動く物を親と思い込むという現象です。

 人間にもこの「すり込み」はあるのでしょうか?


 答えから言うと、人間には「すり込み」はないと言われています。しかし、やはり生まれた後、お母さんと赤ちゃんが早く、そして長く一緒にいることによって良い面はたくさんあるのです。


 お母さんと赤ちゃんが早く会った方が良いのは、「初頭効果」という効果が期待できるからです。これは、最初に得た情報について人は強く影響を受けるという効果。
 生まれた直後の赤ちゃんとお母さんが対面し、赤ちゃんに対して可愛らしいと思ったお母さんは良い親子関係を保つと考えられます。


 つまり、赤ちゃん側がどう思うかという「すり込み」のような現象ではなく、お母さんが赤ちゃんと早く会い、長い間一緒にいるほうが大事、ということなのです。


 実際、「早く長く」赤ちゃんと一緒にいたお母さんの方が「遅く短く」しか赤ちゃんと一緒にいなかったお母さんより、積極的にスキンシップを取るようになったという実験結果が出ています。
 赤ちゃんがお母さんを認識する前にまず、お母さんが「自分は母親になったんだ」という自覚をし、その子に対する愛情を抱く必要があるということかもしれません。